2016年5月1日 第二十二回文学フリマ東京にサークル出展します。
スペースNo.キー35「See Moon」
新刊は、オリジナルゴシック少女モノ・ライトノベル第二弾!
『怪盗ゴシックフェアリー』
原作・文章:見月七蓮
イラスト:深井千弦(いばらおび)
A5サイズ・頒布価格400円(予定)
☆☆☆ Introduction ☆☆☆
角笛を吹き鳴らせ
新月、満月、
わたしたちの祭りの日に。
(新共同訳聖書・詩篇81篇4節より)
「お月様出てる?」
少女は問う。パステルピンクと、パステルパープル。ツートンカラーの髪を左右に揺らし、夜空を眺めた。
「今宵の月は、とても美しい皓月(こうげつ)」
その隣でシスターは答える。清楚さを引き立てる純白の修道服とベールが、月の光で幻想的に照らす。
「月魄(げっぱく)より注がれしエナジー、この翅(はね)に受け止めて」
妖精を模したゴシック衣装を身にまとった少女は、薄っすらとイルミネーションのような輝きを放っていた。月光に呼応するかのように。
「聖霊は、神より与えられし」
シスターが少女に手を差し伸べる。少女はその手を握りしめ、続けて言った。
「聖霊よ、仮の器たる我へ」
少女の瞳は猫の目のように光り、舞い込んだ風が辺りを揺らす。
「神の御心のままに、捧げ物を」
そう言って、シスターが少女の手を放すと
「怪盗ゴシックフェアリー、頂戴に参ります☆」
少女は、お月様に向かって名乗りを上げた。
「始めましょうか♪」
シスターが楽しそうに合図を出す。少女とシスターは互いに向き合い、お祈りのポーズで目を閉じた。
「「わたしたちのお祭り(ゲーム)を」」
ふたば「にゃっほー☆ 怪盗ゴシックフェアリー、もうすぐ公開だよ☆」
みなり「双葉ちゃん、まずは自己紹介しなきゃ」
ふたば「わたし羽室双葉(はむろふたば)。どこにでもいる普通の女子高生☆」
みなり「普通の女子高生は、十八段の跳び箱を宙返りしながら跳びませんわよ」
ふたば「そうにゃの? じゃあ、普通じゃない女子高生☆」
みなり「私は岼聖奈梨(ゆりみなり)と申します。シスター見習いやってる普通の女子高生です♪」
ふたば「普通の女子高生は、シスター見習いなんてやらないと思うにゃ!」
みなり「あら? じゃあ、普通じゃないシスター見習いの女子高生です♪」
いちか「あなたたち、なんでコントやってるのよ?」
ふたば「伊知香ちゃんだ。コントじゃないよ、作品紹介やってるんだよ☆」
いちか「これのどこが紹介なのよ?」
ふたば「自己紹介も立派な作品紹介にゃ☆」
みなり「せっかくだから、銭高さんも自己紹介お願いします♪」
いちか「あたし? 銭高伊知香(ぜにだかいちか)『青少年予備警察官候補生見習い心得』をやっている特別な女子高生よ!」
ふたば「普通じゃない!?」
いちか「そうよ。あたし普通じゃないの。怪盗ゴシックフェアリーを捕まえるには、普通の人じゃ出来ないもの」
みなり「じゃあ、私たち全員普通じゃありませんわね♪」
ふたば「にゃはははは。わたしたちみんな異常☆」
いちか「異常とか言わないの! そういや生徒会って何か隠し事してる気がしない?」
みなり「学院祭でサプライズを企画してるって噂を聞きましたわ」
いちか「サプライズって何やるの?」
みなり「音楽ユニット『魔法音快ゴシック』を呼んで、ライブやるとか何とか」
いちか「ふぅん。あたし音楽関係よく知らないけど、そうなんだ?」
ふたば「怪盗ゴシックフェアリーが現れるにゃ!」
いちか「何ですって!? それ本当なの!? 確かなの!?」
ふたば「にゃにゃにゃ、揺さぶるのは勘弁にゃあ」
みなり「本当かどうかは本編をご覧になれば、わかりますわ♪」
いちか「本編はどこなの!?」
みなり「第二十二回文学フリマ東京で、キー35『See Moon』にありますわ♪」
ふたば「コミティアと第二回文学フリマ金沢でも見られるにゃ☆」
いちか「必ずチェックにいくわ! ゴシックフェアリー、必ず捕まえてみせる!」
ふたば(いいのかにゃ、わたしたちがピンチになる情報与えて)
みなり(心配無用ですわ、捕まりっこないですもの♪)
ふたば(それもそうだにゃ☆)
全員「オリジナル小説『怪盗ゴシックフェアリー』よろしくお願いします!!」
※上記会話は本編に含まれません。本編の一部を近日中に公開予定です、お楽しみに!
あいり「私たちも登場してるって聞いたんだけど本当!?」
エレナ「登場してるわよ。よかったわね」
あいり「続編ないって聞いたときはショックだったけど、また出られるんだ!」
エレナ「ほら、このシーン。ちゃんと出てるわよ」
あいり「……あのさ、私の名前が見当たらないんだけど」
エレナ「ゴシックライブを読んだ人には、藍凛さんだって判るわよ」
あいり「読んでない人は!?」
エレナ「大丈夫よ、気にも留めないだけだから」
あいり「全然大丈夫じゃない!」
エレナ「話は連動してるけど、続きものじゃないので『魔法音快ゴシックライブ!』を読んでなくても楽しめるし、読んでおくと謎が深まってさらに面白いわよ」
あいり「謎が深まるってどういうこと?」
エレナ「『怪盗ゴシックフェアリー』を読めば判るわ」
あいり&エレナ「というわけで、私達からもお薦めです。ぜひ読んでみてくださいね」